机上、枝条、そのほか

机上、枝条、そのほか

アフォリズムのリハビリテーション #681

・これまで自分たちがどれほど幸運だったか、彼らが認識することはないだろう。一世代の間、人類はどんな種族にも知ることができないような幸福を享受してきた。まさに黄金時代だった。しかし、黄金色は夕暮れの色、秋の色でもある。冬の嵐の到来を予告する風のすすり泣きは、いま、カレランの耳だけに聞こえていた。

アーサー・C・クラーク幼年期の終わり