机上、枝条、そのほか

机上、枝条、そのほか

アフォリズムのリハビリテーション #1267

『リッチー。きみの言うとおりさ。誰も試合なんか見ちゃいないよ。試合経過は家に帰ってから「プロ野球ニュース」を見ればわかるのさ。みんな、応援にきてるだけなんだ』 高橋源一郎『優雅で感傷的な日本野球』

アフォリズムのリハビリテーション #1266

頭を空っぽに出来るのはもともと頭が空っぽな人間だけではないのか。 高橋源一郎『優雅で感傷的な日本野球』

アフォリズムのリハビリテーション #1265

人が熱い飲み物をおいしそうに飲むところを見るのはいつだっていい気持ちがする。 高橋源一郎『優雅で感傷的な日本野球』

アフォリズムのリハビリテーション #1264

相手をやっつけるよりも、相手に好かれる方が、よほど愉快である。 カーネギー『人を動かす』

アフォリズムのリハビリテーション #1263

人と話をする時、互いに意見の異なる問題を初めにとりあげてはならない。まず、互いの意見が一致している問題からはじめ、それを絶えず強調しながら話を進める。互いに同一の目的に向かって努力しているのだということを、相手に理解させるようにし、ちがい…

アフォリズムのリハビリテーション #1262

議論は、ほとんど例外なく、双方に、自説をますます正しいと確信させて終るものだ。 カーネギー『人を動かす』

アフォリズムのリハビリテーション #1261

何かすばらしいアイディアが浮かんだ場合、そのアイディアを相手に思いつかせるようにしむけ、それを自由に料理させてみてはどうか。相手はそれを自分のものと思いこみ、二皿分も平らげるだろう。 カーネギー『人を動かす』

アフォリズムのリハビリテーション #1260

客というものは買いたくて買うのを好むが、売りつけられることは好まないものだ。 カーネギー『人を動かす』

アフォリズムのリハビリテーション #1259

自己の重要感を渇望するあまりに、狂気の世界にまではいって、それを満たそうとする者も、世の中にはいるのだ。だとすると、われわれが正気の世界でこの望みを満たしてやることにすれば、どんな奇跡でもおこすことができるはずだ。 カーネギー『人を動かす』

アフォリズムのリハビリテーション #1258

なまじっか他人を矯正するよりも、自分をなおすほうがよほど得であり、且つ危険もすくない。 カーネギー『人を動かす』

アフォリズムのリハビリテーション #1257

ぼくはですね、あなたに赦してもらいたいんですよ。あなたのほかにも、一人か、二人に。でも万人は――万人はぼくを憎悪してくれたほうがいいんです。 ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1256

■「ぼくはどうせ道化ですがね、ぼくの大事な半身であるきみには道化になってもらいたくない! ぼくの言う意味がわかりますか?」 ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1255

■「みんな放火だ! これはニヒリズムだ! 何かが燃えてるとしたら、そいつはニヒリズムだ!」 ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1254

■「火事というものを多少の満足感なしに眺められるものかどうか、ぼくはあやしいと思うね」 ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1253

■アアイウ・マズシイヒトタチハ・トキオリ・テツガクテキデ・イミフカイ・スバラシイコトバヲ・クチニスルネ ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1252

■きみは自分が美男子だということを知っていますか! きみのいちばんいいところは、きみがどうかするとそのことを忘れている点なんです。ああ、ぼくはきみを研究しましたよ! ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1251

■きみたちはみんなこうなんだ! リベラルなおしゃべりのためなら半年だって論争するくせに、とどのつまりは、みなに同調ということになるんだから! ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1250

■どちらが諸君のお気に召しますか――亀の子のように泥沼を這いずりまわるほうですか、それとも全速力でその泥沼を突っ切るほうですか? ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1249

■ぼくが自分の思想を最後まで言いきることができないのは、ぼくに思想がないからじゃなくて、むしろ思想過剰のせいなんだから…… ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1248

■あなたが帰ったあとで、ぼくがあなたの足跡に接吻しないとでも思いますか? ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1247

■「すばらしい。赤ん坊の頭をぐしゃぐしゃに叩きつぶす者がいても、やっぱりすばらしい。叩きつぶさない者も、やっぱりすばらしい。すべてがすばらしい。すべてがです。すべてがすばらしいことを知る者には、すばらしい。もしみなが、すばらしいことを知るよ…

アフォリズムのリハビリテーション #1246

■自由というのは、生きていても生きていなくても同じになるとき、はじめてえられるのです。 ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1245

■《生ける良心》たる使命をもった人間にいまできることといったら、ごろりと横になっていることぐらいじゃないですか、あの人にはそれがわかっているのかな? ドストエフスキー『悪霊』

アフォリズムのリハビリテーション #1244

■天とはまさに、微々たる然も広大な 「人類」が湯煎されてる、大鍋の蓋さ。 ボードレール『悪の華』

アフォリズムのリハビリテーション #1243

■姿、美しくあっておくれよ! 心、さびしくあっておくれよ! ボードレール『悪の華』

アフォリズムのリハビリテーション #1242

■僕というこの人間は、自分の心の吸血鬼、 ――永遠の笑いの刑を受けながら、 微笑むことは許されぬ 偉大な亡者の一人(いちにん)だ! ボードレール『悪の華』

アフォリズムのリハビリテーション #1241

■列車よ、僕を運び去れ! 船よ、僕を奪い去れ! 遠い、遠い所へ! ここでは泥までが僕らの涙で出来ている! ボードレール『悪の華』

アフォリズムのリハビリテーション #1240

■わが心は、俗衆の荒しつくせる宮居なり。 ボードレール『悪の華』

アフォリズムのリハビリテーション #1239

■僕らのために燃え立った、灯の一切を 「病気」と「死」とが、灰にする。 ボードレール『悪の華』

アフォリズムのリハビリテーション #1238

■自由な人間よ、常に君は海を愛するはずだよ! 海は君の鏡だもの、逆巻き返す怒濤のうちに 君が眺めるもの、あれは君の魂だもの、 君が心とて、海に劣らず塩辛い淵だもの。 ボードレール『悪の華』