机上、枝条、そのほか

机上、枝条、そのほか

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

アフォリズムのリハビリテーション #1138

■先に 泣かれたら 泣けなくなった 「あとをお願い」と 言われたら 抱きつけなくなった 成田美名子『CIPHER』

アフォリズムのリハビリテーション #1137

■友達ってのは 人間に対する 最高の尊称だと おれは思うぜ! 成田美名子『CIPHER』

アフォリズムのリハビリテーション #1136

■人間も種を滅ぼすが、自然だって同じくらい種を滅ぼしている。進化というのは調和ではない。それはあくまで適応なのだ。 伊藤計劃『虐殺器官』

アフォリズムのリハビリテーション #1135

■罪から逃れたいのではない。ぼくが恐れているのは逆で、自分にその罪を背負う資格がないという可能性だ。 伊藤計劃『虐殺器官』

アフォリズムのリハビリテーション #1134

■殺すのは獣にでもできるが、戦うのは人間にしかできない。本能ではなく、あくまで自由意志から、相手を無力化するという行為は。 伊藤計劃『虐殺器官』

アフォリズムのリハビリテーション #1133

■トレーサビリティ、エンカウンタビリティ。サーチャビリティ。ビリティ。ビリティ。ポシビリティ。世界にはむかつく可能性(ポシビリティ)が多すぎる。そして実際、その言葉が使われた場合の可能性は百パーであって、そこではもはや「ビリティ」の意味など消…

アフォリズムのリハビリテーション #1132

■悲しみに胸を塞がれてはいたが、残酷なことにぼくにとってこれは突然の不幸などではなく、世界というものがそうあるべき唐突さを、またあらためて剥き出しにしたにすぎなかった。世界はいつも突然だ。いつもそうあるものに驚くことはできない。 伊藤計劃『…

アフォリズムのリハビリテーション #1131

■「若者は絶対的で純粋な自由というものがあると思いこんでいる場合が多い。若者はそうした偽りの自由を通過し、謳歌する必要があるんです。大人になって様々な決断を迫られる状況になったとき、みずから選ぶ自由がより高度な自由だと、リアルに感じてもらう…

アフォリズムのリハビリテーション #1130

■あなたは、わたしの死にだけ罪を背負うことで、それまで殺してきた人々の死から免罪されようとしているだけよ 伊藤計劃『虐殺器官』

アフォリズムのリハビリテーション #1129

■アメリカに生まれるという困難、ドミノ・ピザやショッピングモールが不変であるという困難をものともせず、流動するつるつるした世界や戦争を語れる人間たちがワシントンにいて、僕らに誰それを殺せと命令を下している。その種の判断はぼくにはとてもできな…

アフォリズムのリハビリテーション #1128

■ふり向くと 私の記憶から とき放たれた夢の少年は 荒野をめざして 走ってゆくのだ あの時 そうしようと したように 何処までも 吉野朔実『少年は荒野をめざす』

アフォリズムのリハビリテーション #1127

■私 日夏雄高は かねてより 憧れていた 傷心旅行に出掛けます 吉野朔実『少年は荒野をめざす』

アフォリズムのリハビリテーション #1126

■…会えて 良かったって 次に会う時 きっと そういうよ そのために 行くんだから 吉野朔実『少年は荒野をめざす』

アフォリズムのリハビリテーション #1125

■どちらかが しまったと いった気がした その瞬間 私達は どうして 今ここに いっしょに居るのか わかってしまった それが 捜していた答えだった 私達の 行きたかった場所だった 死のうか いっしょに 死んでみようか 吉野朔実『少年は荒野をめざす』

アフォリズムのリハビリテーション #1124

■大人だと思って 甘く見るなよ 子供が育った だけなんだからな 吉野朔実『少年は荒野をめざす』

アフォリズムのリハビリテーション #1123

■誰かひとりに 夢中になると こんな事になると わかってた 俺は皆が 好きだった だから 一番好きな 奴を 振るんだ 吉野朔実『少年は荒野をめざす』